「天の美禄」「百薬の長」と称えられる酒。婚礼や宴といった祝いや別れの席、また日々の暮らしのなかなど、人生のさまざまな場面で酒が酌まれ、盃が交わされます。古くから東洋では、酒は神に捧げ、神と人とをつなぐための神聖なものとされ、それを盛る酒器もまた祭や儀式の中で重要な役割を果たしてきました。やがて飲酒の普及にともない、四季折々の風情やもてなしの趣向にあわせた多彩な酒器が生み出されました。今回の展示では、酒を盛る・注ぐ・酌み交わす「うつわ」、そして「酒を呑む人びと」をテーマに、およそ3000年前の中国・朝鮮・日本の豊かな酒器の世界と酒をめぐる美術が紹介されます。展示についての講演会や、ぐいのみ作りのワークショップ、四重奏によるシュランメルン楽団でウィンナ・ワルツのコンサートなどのイベントも同時開催。
うららかな春の陽気のなかで酒器の美に酔ってみては?
●日時:2018年4月24日(火)~6月17日(日) 10:00~16:30
●場所:静嘉堂文庫美術館 (世田谷区岡本2-23-1)
●入館料:一般1,000円、大高生700円、中学生以下無料
●URL:静嘉堂文庫美術館 ホームページ