“鳥の巣”は、鳥の家ではない。鳥が卵を産み、あたため、ヒナを育てるための場所。つまり鳥の巣は、妊婦さんのおなかの中のようなものなのです。まさにそのおなかそっくりな巣をつくるキムネコウヨウジャク、9mもある大きな巣をみんなでつくるシャカイハタオリ、羊の毛をフェルト状にした寒さに強い巣をつくるツリカズラ…。巣のかたち、大きさ、材料、つくる場所、つくり方は、鳥の種類によってさまざまで、どれも新しいいのちを大切に育むための工夫がたくさんつまっています。『ピン・ポン・バス』『せんろはつづく』など150冊以上の絵本を手がける絵本作家・鈴木まもるさんは、鳥の巣研究家としても活躍しています。30年以上にわたり世界各地で鳥の巣を集め、研究し、『世界の鳥の巣の本』『鳥の巣ものがたり』『鳥の巣いろいろ』などの著作で鳥の巣をさまざまな視点から描いてきました。
今回の展示では、『世界の鳥の巣の本』の絵本原画と、鈴木さんのコレクションより鳥の巣の実物が展示され、その魅力と不思議に迫ります。展示が開催される7~8月は、鳥の巣から巣立った若鳥たちが元気に飛び回る時期。この夏、ぜひ鳥の巣の世界に触れてみてはいかがでしょうか。
【関連イベント】
▶︎ワークショップ「鳥の巣をつくろう」
日時:2018年8月1日(水) 14:00~16:00
会場:生活工房4F
講師:鈴木まもる
対象:小学1~6年生(親子参加も可)
参加費:500円(保護者は無料)
定員:抽選20名
▶︎トークイベント「鳥の巣がおしえてくれること」
日時:2018年8月2日(木) 14:00~16:30
会場:生活工房ギャラリー4F
講師:鈴木まもる
対象:小学生以上
参加費:500円(中学生以下無料)
定員:先着50名