来館者の生活とアートの結びつきを大切にしているという世田谷美術館が、近年収蔵したアートディレクター大貫卓也(1958~)と『暮しの手帖』編集長として知られる花森安治(1911~1978)が手掛けたポスターやグラフィック関連資料を中心に紹介する展覧会が開催中。
大貫卓也は、広告業界のトップランナーとして活躍する世田谷在住のアートディレクター。としまえん、日清食品カップヌードル、ラフォーレ原宿、新潮文庫「Yonda?」、資生堂「TSUBAKI」など、多くのブランドコミュニケーションを手がけてきた。
一方、花森安治は終戦まもない1946年3月に大橋鎭子を社長とする衣裳研究所を銀座に設立、新進の服飾評論家としてデビュー。生活家庭雑誌『美しい暮しの手帖』(のちの『暮しの手帖』)を創刊。表紙画からカット、レイアウト、新聞広告、中吊り広告まで取材や執筆はもとより、制作から宣伝まで編集長としてすべてを手がけ、その功績は今もエポックメイキングとして語り継がれている。
広告をとことん追求する大貫卓也と、デザインからイラストまですべてをこなす花森安治という一見相反する2人。展示を通して見えてくる、それぞれのコミュニケーションに対する考え方とは。世田谷美術館ならではの視点で迫る、広告や表現について考えさせられる貴重な展示会となっている。
●日程:2024年7月20日(土)~2024年10月14日(月・祝)
●時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
●休館日:祝日をのぞく月曜
※8月12日(月・振休)、9月16日(月・祝)、9月23日(月・振休)、10月14日(月・祝)は開館、8月13日(火)、9月17日(火)、9月24日(火)は休館
●場所:世田谷美術館 2階展示室(東京都世田谷区砧公園1-2)
●ウェブサイト:https://www.setagayaartmuseum.or.jp/