特集
おとなの「せたがやライド」VOL.1
自転車に乗って世田谷ミッドタウンを探索しようー 街の美味しい食・信念を持って活動する人々・個性あふれる風景と出会う旅。世田谷ミッドタウンに潜む街の魅力にふれるために、せたがやンソンでは、おとなの「せたがやライド」と題したツーリングイベントを企画しています。第1回目となる今回のツーリングでは中継地点となる場所を訪ねながら、食べることのありがたさを知りました。1日の中にこれだけのトピックがあるとは思いもしなかった。奥が深いぞ、世田谷ミッドタウン。
編集:加藤将太 執筆・写真:NB(BLUELUG)
食べることのありがたさを知る。
次の目的地は上祖師谷の『吉実園』。ここでは育てている鶏や豚、野菜などについての話を農家の吉岡幸彦さんより伺いました。もともとは植木屋さんで植木を育てている時の雑草の処理に困ったために鶏を飼いはじめたり、豚に乗ろうと思ったという理由から豚を飼いはじめたりという話は本当に面白かった。
鶏たちはすべて植木畑に放し飼いされ、十分な運動と質の高いエサで最高の卵を産むそうです。日本でもかなり珍しい有精卵なので、温めれば雛がかえるのだとか。卵は市販のものよりも高価だけれども、直売所で毎朝販売しているとすぐに完売してしまうほどの人気。以前に食べたけど、この卵、今までに食べたことのないくらいに美味いです…。
次は豚を放し飼いしている所を見学させてもらいました。こちらもエサにはこだわり、糞などはすべて植木や野菜の肥料にしています。豚を放し飼いしている場所は都内では吉実園だけとのこと。現在飼育されているのは『蔵王 有難豚(ありがとん)』と呼ばれる品種の豚。有難豚は当時宮城県の農場にて養豚を営んでいた・高橋希望さんが2013年から手がけています。吉実園の健やかな環境に感銘を受けたことからコラボレーションを共にしている。柔らかさとジューシーで甘みのある脂身、淡いピンク色に透き通った極め細かな肉質が特徴と教えていただいたけど、とにかく豚たちが可愛くて、動物好きのメンバーは激しく触れ合いました。この後、彼らのお肉を頂くことになりますが、食べるということのありがたさを肌でしっかりと感じることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。
それと驚いたのは、鶏や豚がたくさん飼われているのにまったく臭いが気にならないということ。これは遺伝子組み換えではないエサ、新鮮な野菜くずなど良いものしか与えていない証拠なのだそうです。飼う動物や育てる野菜、植木など全てがサイクルしていて無駄のない育て方は本当にすごい。そしてこれを東京の世田谷で行っているというのも驚きです。
最後に今夜のメイン食材である有難豚の骨付きベーコンを譲っていただき、世田谷一の珍?スポットへ。
上祖師谷から仙川沿いに下り、激坂や数々の難関を経て到着したのが『玉川大師』。外観は至って普通のお寺ですが、なんとこの地下には約300体も仏像を収蔵しているパワースポットなのです。なんでもこの霊場を訪れるだけで、四国お遍路と同じ体験をすることのできる修行場なのだとか。実際に参加者全員でその体験をしましたが、なんといっていいやら、とにかく不思議で面白い。内部は神聖な場所のため撮影禁止なので写真が一切無いですが、珍スポットの名に恥じない想像を超える面白体験が出来るので、是非足を運んで確かめてみてください。気になるあの子と2人で行ったら良いことあるかも??
玉川大師で面白体験を存分に堪能した後、松陰神社へと帰ります。と、その前にちょっと甘味どころに立ち寄ろうということで桜新町の『雪うさぎ』というかき氷屋さんへ。ふわふわの氷にこだわりのシロップが乗る極上のカキ氷。甘いものも自然とみんなを笑顔にしてくれますね。のどが渇いていたのもありますがペロリと完食。どれも美味しいですが、特に感動したのはイチゴソース。甘さもちょうど良く、果肉の入ったソースは絶品なのでお試しあれ。