特集

世田谷ミッドタウン コーヒー&サムシング

美味しいコーヒーを飲めるお店がたくさんある世田谷ミッドタウン。ただコーヒーを楽しむだけではなく、絶品の焼菓子に心地よい音楽、本に囲まれた空間や昭和の名残を残す昔ながらの喫茶店…幅広いスタイルで個性際立つお店が目立ちます。そんなコーヒーと“サムシング”を存分に体験できるお店全15選をご紹介。あなたに合う“サムシング”が見つかりますように。

構成・文章・写真:せたがやンソン イラスト:オガワナホ

世田谷|City Coffee Setagaya
友人たちとつくりあげた、ママ目線でくつろげる場所

2017年にオープンした「City Coffee Setagaya」はコーヒーの看板を掲げつつも軒先には色鮮やかな花々が並び、店内ではインド雑貨も販売している。明るい笑顔で迎えてくれる店主の戸村さんは、子どもを持つママでもある。看板メニューは、スパイスを染み込ませ12時間煮込んだ豚肉を使ったBBQポークホットサンドと、ご近所でもある宮の坂の「まほろ堂蒼月」の餡子を挟んだあんチーズホットサンド。苦味や酸味が抑えられたさっぱりとしたコーヒーと合わせるのがおすすめだ。冷めても美味しいコーヒーには「子供をみているとコーヒーを熱いうちに飲めないから、冷めた時に飲んでも美味しいものを出したいんです」と戸村さんこだわりの理由がある。オーガニックで着色料不使用のジェラートや優しい味わいのケーキ、販売しているお花や雑貨などは全て友人にお願いし、ママ目線でのセレクトにこだわる。友人たちとつくりあげた空間は、ママならではの心遣いが随所に光っている。

City Coffee Setagaya
住所:東京都世田谷区世田谷4-17-6
TEL:050-1523-2398
営業時間:8:30~18:00(日曜のみ17:00まで)
定休日:不定休
City Coffee Setagaya Instagram

 
 

豪徳寺|IRON COFFEE
スペシャルティコーヒーがぐっと身近に

人気の観光地でありながら、意外にもスペシャルティコーヒーを気軽に飲めるお店が少なかった豪徳寺エリアで、2016年にオープンした「IRON COFFEE(アイアンコーヒー)」。風格漂うエイジングの店構えもコーヒーの香りも、今ではすっかり商店街に馴染み、地域の人々も足繁く通う。豪徳寺から宮の坂へと続く通りのコーヒースタンドには、国内外の観光客や世田谷周辺のサイクリスト、近隣の大学生もふらりと立ち寄る。本格コーヒーを味わいながら、異なる文化や世代の違うお客さんと交流するのも楽しみの一つだ。イートインスペースでは、1950年代のアメリカンカルチャーが好きだという店主・磯野さんのコレクションから、ファイヤーキングのマグカップでコーヒーを楽しめる。口当たりの優しいミルクガラスでゆっくりといただく、贅沢なひととき。自転車でサクッとテイクアウトしたり、店内でゆったりと寛いだりと様々なコーヒーの楽しみ方があることを教えてくれるコーヒースタンドだ。

IRON COFFEE
住所:東京都世田谷区豪徳寺1-8-9
営業時間:平日 8:30~20:30、土・日・祝日 9:00~20:00
定休日:水曜
IRON COFFEE ウェブサイト

 
 

松原|aminchi
素朴な味わいの焼菓子と相性抜群のコーヒー

2両編成の電車がのんびりと走る世田谷線沿い。松原駅を降り、歩いてすぐの場所にパティシエールが営む小さなカフェがある。「この場所から紫陽花がすごくきれいに咲いているのが見えたことが物件の決め手だったんです」と話す店主のあみさんは、高校を卒業してから製菓ひと筋。パティシエとしてレストランなどで経験を積み、2014年に念願のお店をオープンさせた。旬のフルーツをふんだんに使った焼菓子はサクサクとした食感が優しい味わい。常時約10種類を揃え、開店と同時に焼き立てが並ぶ。店内でのみ提供するデザートは、季節感を感じられるひと皿にこだわっている。コーヒーはお菓子に合うという点を重視し、豆の挽き方を独自で調整したペルーのオーガニックコーヒーを提供。苦すぎず酸味が強すぎないバランスのとれた一杯は、焼菓子の甘みと絶妙にマッチする。毎日食べたくなるような素朴な味わいの焼菓子を、コーヒーが引き立てている。

aminchi
住所:東京都世田谷区赤堤3-3-16
TEL:03-6379-1507
営業時間:11:00~17:00
定休日:不定休
aminchi ウェブサイト

 
 

世田谷代田|珈琲とお菓子「き」
コーヒーが優しく映える白の空間

世田谷代田のカフェギャラリー・珈琲とお菓子「き」は、何と言っても白を基調とした店内が特徴。テーブルからはコーヒー色の「き」が天井へと幹を伸ばし、店主の片山さんがこだわったシンプルかつナチュラルな空間がある。「マメトラ菓子店」の厨房に併設された店内では、季節に合わせてリクエストした焼菓子を楽しめる他、日替わり焼菓子もテイクアウトできる。「お菓子と一緒に美味しく飲んでもらえるように」と淹れるコーヒーは湘南・辻堂の「27 Coffee Roasters」の中煎り豆を使用。相思相愛のお菓子とコーヒーに頬と心が緩む。展示期間中、真っ白な空間はさながらキャンバスのように、毎度新しい景色を描き出す。展示内容に合わせたシングルオリジンのコーヒーも楽しみの一つだ。芳名帳はいつしか「NIKKiCHO」として訪れたお客さんが綴る日記帳に。誰かがここで過ごしたり想ったりした時間の重なりも、「き」の味わいの一つになっているのかもしれない。

珈琲とお菓子「き」
住所:東京都世田谷区代田5-9-5 1F
TEL:03-3413-4678
営業時間:13:00~19:00
定休日:不定休
珈琲とお菓子「き」 ウェブサイト

 
 

経堂|FINETIME COFFEE ROASTERS
エアロプレスのみで勝負するフルーティなコーヒー

20年間のサラリーマン生活を経てコーヒー業界に飛び込んだという異色の経歴を持つオーナーによる、エアロプレスでの一杯が楽しめるお店。エアロプレスとは、アメリカでのアウトドアシーンにルーツがある注射器のような形状の抽出ツールだ。「浅煎りによく合い、フルーティな豆の特徴がわかりやすく感じられるんです」と話す店主の近藤さんは、コーヒーの生豆が鑑定できる世界的に認知度が高い資格、Qグレーダーを取得。お店では週に二度カッピングも開催し、コーヒー好きからの支持も厚い。開業前は約200件のコーヒーを提供する場に足を運び、数々の勉強会にも参加するなど、持ち前の探究心で納得のいく一杯を提供するために奔走した。自身で豆の焙煎を手掛けるようになった現在も、コーヒー豆の可能性を追求し続ける。外を焦がさず芯まで火を入れてふっくらと焼いた豆によるコーヒーは、甘さを伴うフルーツのような味わいに驚く。インパクトのある味をぜひ体験してほしい。

FINETIME COFFEE ROASTERS
住所:東京都世田谷区経堂1-12-15
TEL:03-5799-4130
営業時間:12:00〜19:00
定休日:月曜
FINETIME COFFEE ROASTERS ウェブサイト

 
 

記事の最後に掲載したのは、世田谷ミッドタウンにアトリエを構えるイラストレーター・オガワナホさんによるコーヒー&サムシングマップ。世田谷ミッドタウン パン屋マップ世田谷ミッドタウン 餃子マップ世田谷ミッドタウン カレーマップに続く第四弾です。

このマップは紹介した各店や地域のお店などで配布します。これを機会に世田谷ミッドタウンをぶらり散歩してみてください。素敵な出会いがありますように。

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